この完全円満な世界である実相世界に対して、人間が感覚器官を通して捉える世界を「現象」と呼んでいます。現象の世界は、実相世界全体の膨大な情報量のうち、人間の肉体の目、耳、鼻、口、皮膚で濾し取ったごく一部の不完全な情報を、脳が組み立て直して仮に作り上げている世界と考えます。言い換えると、私たちの目の前にある現象世界は、人間の心によってつくり出されているという教えで、これを「唯心所現」と呼んでいます。
人間の心には大きく分けて現在意識と潜在意識があり、この二つの心が働いて、人生が形成されていきます。この心を左右するのは「コトバ」であり、コトバには行動で表現する「身(しん)」、発生音で表現する「口(く)」、心の中で思う「意(い)」の3つがあり、これらの身・口・意の善きコトバを駆使することで、唯心所現の法則によって現象世界を明るい幸福な人生にすることができるのです。
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